この記事のざっくり解説:
- CFD証拠金計算式は『ロット数』×『コントラクトサイズ』×『オープン価格』×『証拠金率』
- コントラクトサイズなどの解説
- 証拠金率の取得方法
- 原油,ダウ,日経の1lotの証拠金計算
- 証拠金を間違えやすい注意銘柄
XMではFXだけでなく日経225や原油先物、貴金属、仮想通貨など様々なCFDを1つの口座で取引することができる便利なサービスです。
国内のFX会社は金融庁の無駄な規制によってFXとCFDを別々の口座に分けなければいけません。
したがってCFD取引をするにはわざわざ別々に口座を開設し、それぞれの口座へ資金を入金して別口座として取引しなければいけない煩わしさがあります。
CFDを取引することで、遠い欧州や米国の株価指数上昇で利益を上げたり、配当金を狙ったり、為替との鞘取りを狙えるなど手法とチャンスが非常に広がります。
ただCFDは必要証拠金の計算方法が非常にわかりにくく、玄人向けのサービスになりがちです。
この記事では初心者がわかりにくいCFDの必要証拠金計算方法について各用語の解説も踏まえて、総合的に説明を行っています。
CFD初心者が特に間違えやすい銘柄や要注意銘柄なども紹介していますので最後までおよみいただければCFDレベルが一段階上がることでしょう。
ちなみにFXと貴金属の証拠金はXM公式サイトには各銘柄を入力すると証拠金を計算してくれるツールがあります。
CFDの証拠金計算方法
CFDはFXと違い各銘柄でレバレッジが異なったり、取引単位が異なったりするために証拠金の算出が独特です。しっかりと覚える必要があります。
必要証拠金の計算式
まずはXMで必要となる証拠金を算出する計算式をご紹介します。この計算式が証拠金を求める上で最も重視されます。
[box04 title=”証拠金計算方法”]
FXの必要証拠金:
『ロット数』×『コントラクトサイズ』÷『レバレッジ』
CFDの必要証拠金:
『ロット数』×『コントラクトサイズ』×『オープン価格』×『証拠金率』
参照:https://www.xmtrading.com/jp/faq
[/box04]
さて難解なCFDの証拠金の計算について学んでみましょう。
難しい用語の解説
なんだかよくわからない言葉が多くて混乱する方もいるでしょう。各項目は次のことを指しています。1つ1つ何のことか学んでいきましょう。
ロット数 | 取引ロット数。ユーザーが入力できる取引数量のこと。 |
---|---|
コントラクトサイズ | 取引単位。ユーザーが変更することができない各銘柄の基準数量。 |
オープン価格 | 約定価格。そのまんま。 |
証拠金率 | 取引する際に必要な証拠金の比率。 |
ロット数の解説
ロット数はいわゆる『取引数量』のことですね。
ドル円やJP225などを取引する時に「1」とか「100」とか入力する数字のことです。
後述するコントラクトサイズと掛け合わせることで取引する総金額を算出できます。
この数値はユーザーが自由に入力できますね。
コントラクトサイズの解説
コントラクトサイズとは1lotがどれくらいの取引金額であるかを示したもので、いわゆる『取引単位』になります。
CFDの証拠金計算がややこしいのは『取引単位』が銘柄ごとに異なるため計算結果が全く異なってしまうからです。
このコントラクトサイズはXM側で設定した単位のため、ユーザーが変更することはできません。
わかりやすい例で言うと日経225の対象指数であるJP225Cashの取引単位と、ダウの対象指数であるUS30Cashでは取引単位の金額に100倍の違いがあります。
具体的に各銘柄のコントラクトサイズがいくらになるのかはXM公式サイトのCFD銘柄一覧ページにて確認できます。
確認方法は用語解説の後です。
オープン価格の解説
これは対象の約定価格です。これは簡単ですね。
証拠金率
これはロット数とコントラクトサイズをかけ合わせて算出できる取引金額に対して、何%の証拠金が必要かを表した数値になります。
つまり1%であれば総取引金額の100分の1の資金が必要になり、2%であれば50分の1が必要になりますね。
ちなみに証拠金率1%がレバレッジ100倍、2%がレバレッジ50倍ですね。
証拠金率も各銘柄によって異なります。
具体的な数値ははXM公式サイトのCFD銘柄一覧ページにて確認できます。
こちらの確認方法も後述します。確認方法は用語解説の後です。
コントラクトサイズの確認方法
証拠金算出に必要なコントラクトサイズや必要証拠金率は、XM公式サイトのCFD銘柄情報ページ、もしくはMT4/MT5の銘柄プロパティより確認できます。
XM公式サイトでの確認方法
各銘柄のコントラクトサイズはXM公式サイトのCFD銘柄一覧ページにて確認できます。
下記のボタンにてコモディティCFD情報のページに飛びます。
XMサイトのTOPから見るには
『①取引 >> ②取引商品』こちらから確認できます。
CFDは(コモディティ・株式指数・貴金属・エネルギー)に分けられています。
※ログインしなくとも見ることができます。
試しにコモディティ(商品)ページを見てみます。
- 『1ロットあたりの価値』がコントラクトサイズ
- 『必要証拠金率』の%表示が証拠金率になります
MT4/MT5からの確認方法
取引プラットフォームのMT4/MT5からでも各銘柄の情報を確認する方法があります。
情報が見たい銘柄を右クリックして『仕様』をクリックすると情報が出ます。
仕様画面ではCFDの情報を確認することができます。
- 契約サイズが『コントラクトサイズ』
- 証拠金率が『必要証拠金率』
- 他にも最小/最大取引単位、取引時間、期限などを確認可能
MT4/MT5に見たい銘柄が見つからない場合
最初から気配値ウィンドウに見たい銘柄が表示されていればよいですが、先物CFDなどは取引期限が来ると一覧から消えてしまうので、再度新しい銘柄を表示させる必要があります。
銘柄を表示させる方法も簡単です。
どこでもよいので気配値を右クリックして『※通貨ペア』を選択します。
※MT5の場合『銘柄』です
ここで一段上の『すべて表示(S)』を選択すると取引可能なFX、CFD銘柄が全表示されるのでそこから探すのも可能です。
メッチャ多くなるので眼が痛くなるかも・・・
MT5の場合は次の画像を参照してください。
通貨ペアリストウィンドウが表示されるので一覧から見たい銘柄を見つけて選択します。そして右にある『設定』をクリックします。
すると先程の仕様をクリックしたのと同様にCFD銘柄の情報が表示されます。
MT5の場合は
- 左ウィンドウから銘柄が所属しているカテゴリーを選択
- 該当のCFD銘柄を選択
- 自動的に下のウィンドウに情報が表示
このように一画面で完了するようになっています。
具体的にいくらになるのか計算しよう
CFD必要証拠金計算はとても面倒に思えますが、1度計算しておけばどれくらいの証拠金になるか記憶できます。
あとは自身の資産に応じて取引ロット数を変えればいいだけになります。
まず取引しやすい銘柄の計算をやっておけば後が非常に楽になりますよ。
原油取引の証拠金を計算してみよう
再度CFD必要証拠金の計算方法を復習してみましょう。
[box04 title=”CFD必要証拠金の計算方法”]
『ロット数』×『コントラクトサイズ』×『オープン価格』×『証拠金率』
[/box04]
きちんと学習したためロット数やコントラクトサイズが何を意味しているか今度はわかるはずです。
これを踏まえて原油(Oil)の必要証拠金を計算してみましょう。
原油の証拠金情報を取得しよう
さて原油の必要証拠金を計算するには原油の『ロット数』『コントラクトサイズ』『オープン価格』『証拠金率』を取得する必要があります。
各情報は先述したXM公式サイトCFD情報ページ、もしくはMT4/MT5の各銘柄のプロパティ欄から確認することができます。
まずは原油の情報が記載されている『XM公式サイトCFD:エネルギー』ページから情報を取得しましょう。
このページから『コントラクトサイズ』と『証拠金率』が取得できますね。
- コントラクトサイズは『100 Barrels』
- 必要証拠金率は『1.5%』
取引サイズと価格を決定しよう
今回は計算を簡単にするためにロット数を『1』にします。
そして『オープン価格』は実際の約定価格なので、現在のレートを参照して算出しましょう。
- ロット数は『1』
- オープン価格は『53.56USD※』
※OILはドル建て商品
ちなみに気づいた方もいるでしょうが、数量の隣にある『100 OIL-SEP19』はコントラクトサイズです。
OIL-SEP19を1lot取引することは100バレルの取引になることをつたえてくれています。
コントラクトサイズは取引オーダー画面でも確認できるのです。
実際に原油の証拠金計算をやってみる
[box04 title=”CFD必要証拠金の計算方法”]
『ロット数』×『コントラクトサイズ』×『オープン価格』×『証拠金率』
[/box04]
[box05 title=”実際の必要証拠金”]
『1』×『100』×『53.56USD』×『1.5%』=80.34USD
1ドル=110円とすると
80.34×110=8837.4円
[/box05]
このように計算されますね。
原油CFD取引金額は5356USD(59万円)相当になるので、その1.5%の約9000円が必要証拠金になります。
CFDには銘柄ごとに通貨単位が決められています。
今回の原油CFDはドル建て商品のためUSDが基本通貨になります。
日経225指数の必要証拠金を計算する
CFD銘柄でよく取引されるのは日経225の株価指数銘柄でしょう。
日経として知られるNikkei 225 (JP225)は、時価総額4兆900億アメリカドルに上る世界で3番目に大きな証券取引所である東京証券取引所の株価指数です。
引用:https://www.xmtrading.com/jp/equity-indices
XMで取り扱っているのは現物の日経225指数である『JP225Cash』と先物の日経225指数である『JP225』の2種類になります。
今回は永続的に取引が可能な現物の『JP225Cash』の計算をしてみます。
取引オーダーにてロット数やコントラクトサイズを取得。
XM公式サイトCFD情報の株価指数ページにてJP225Cashの証拠金率を取得。
(参照)XM公式サイトCFD株価指数
得られた情報は次のとおりですね。
- 『ロット数』は『1』
- 『コントラクトサイズ』は『1』
- 『オープン価格』は『20560JPY』
- 『証拠金率』は『0.5%』
情報を再確認して計算します。
[box05 title=”実際の必要証拠金”]
『1』×『1』×『20560JPY』×『0.5%』=102JPY
[/box05]
このように算出できました。
20560円の日経225を指数を取引するにはわずか102円の必要証拠金でよいという結果です。
このようにJP225Cashはコントラクトサイズが非常に小さいので『1』とか『2』の最小取引数だと非常に小さな取引単位になります。
リスクは小さいので初心者が初めてCFD取引をするに適しています。
先程の原油CFDと比較して非常に証拠金が少ないことにお気づきでしょう。
CFDには銘柄ごとに通貨単位が決められています。
今回のJP225Cashは円建て商品です。そのためUSD建てである原油CFDと必要証拠金が通貨の違いで非常に大きくなっています。
ダウ指数の必要証拠金を計算する
日経225と同じくらい取引が多い銘柄といえ米株のダウ平均株価指数銘柄でしょう。
DJIA (US30)は、アメリカ合衆国においてダウ・ジョーンズ輸送株平均の次に古い株価指数であり、株式市場の通常の立会い取引中におけるアメリカの主要30社のパフォーマンスを表すものです。
本指数の全30構成銘柄の全価格の合計額を割ることによるダウ平均株価除数によって算出されます。
XMで取り扱っているのは現物のダウ30指数である『US30Cash』と先物のダウ30指数である『US30』の2種類になります。
今回は永続的に取引が可能な現物の『US30Cash』の計算をしてみます。
取引オーダーにてロット数やコントラクトサイズを取得。
XM公式サイトCFD情報の株価指数ページにてUS30Cashの証拠金率を取得。
(参照)XM公式サイトCFD株価指数
得られた情報は次のとおりですね。
- 『ロット数』は『1』
- 『コントラクトサイズ』は『1』
- 『オープン価格』は『26014USD』
- 『証拠金率』は『1%』
情報を再確認して計算します。
[box05 title=”実際の必要証拠金(ドル換算)”]
『1』×『1』×『26014USD』×『1%』=260.14USD
円換算する:(ドル円=110円)
260.14×106=28615円
[/box05]
このように算出できました。
JP225CashとUS30Cash同じ1lotなのに100倍の違いがあります。
それはJP225は円建て、US30はドルで建てられている指数であるから、円とドルの単位の差がそのまま取引金額に反映されます。
ですのでJP225と同じ要領でUS30を取引しようとするとロット数の致命的な間違いを引き起こしてしまうことがあります(後述)
CFD証拠金計算の注意点
銘柄ごとに証拠金が違うため、同じ要領のまま違う銘柄を取引すると計算間違いを引き起こしやすいのです。
株価指数の通貨に注意しよう
株価指数CFDはその指数の通貨に特に注意を払わなければいけません。
特に日経225のJP225Cashとダウ平均のUS30Cashという取引されやすい2銘柄。
この2つはそれぞれ単位が「円」と「ドル」と違っています。
円は他の通貨よりも単位の価値が小さいです。
1円と1ドルと1ユーロでは100倍近い差になります。これが原因です。
通貨単位の価値が100倍の差になっているため、総合的な取引金額も100倍の差になっています。1円と1ドルの差がそのまま現れていますね。
株価指数の1lotについてです。
指数 | 1lotとは? | 1lotの取引金額 | ||
CFD | 日経225 JP225Cash JP225先物 |
1lot=日経225×1円 | JP225Cashが20000円なら 1lotは20000円の取引 |
|
ダウ平均 US30Cash US30先物 |
1lot=ダウ×1ドル | ダウが20000ドルなら 1lotは20000ドルの取引 日本円換算(1ドル=110円) 220万円の取引となる |
これをきちんと理解していないと日経225を100lot取引している癖が抜けずにダウを100lot取引してしまう間違いを引き起こしてしまいます。
ダウ100lotとは2億円以上の金額です。
XMのハイレバレッジでは少額の証拠金でポジションが立ってしまうのです。この間違いはしてほしくありません!
口座設定のレバレッジとは関係ない
XMではマイクロ、スタンダート、ZEROという3タイプの口座があり、マイクロ口座などでは最大レバレッジ888倍に設定することもできます。
しかしCFDの証拠金計算ではこの設定レバレッジは関係なく、銘柄ごとの証拠金率で計算されます。
そのためレバレッジ888倍で限界トレードしているところに下手にCFDを入れるようなことをすると証拠金率20%を下回って強制ロスカットになる可能性もあるので注意しましょう。
取引ロット数の入れ間違いに注意しよう
慣れてきた頃が危険。
そんな言葉があるように慣れてきた頃に致命的なミスをしたことがある方は多いはずです。
このXM MT4/MT5にもミスしやすい機能があります。
実はメタトレーダーは以前の取引記録を残す機能があり、取引する際のロット数に ”以前のロット数” が予め入力されているのです。
これは同じ銘柄を取引する分には便利ですが、コントラクトサイズが異なる銘柄を取引する際は思った以上の取引を行ってしまうことがあります。
例えば日経225指数とダウ30指数はコントラクトサイズが違うため同じ1lotでも取引金額が大きく異なります。
JP225Cashで満足な利益を出すにはロット数が『100以上』になる事が多くなります。そのままFXの銘柄を取引する際にロット数を確認しなかった場合、自動的に入力されている『100ロット』で注文を発注してしまう間違いを起こしてしまうのです。
具体的に言えばJP225Cashを普段『500ロット』で取引していて、ふっとドル円を取引しようと成り行き注文をする際に『500ロット』で発注してしまうのです。
通常のFX会社であれば、証拠金不足で取引拒否されるのですが、レバレッジ888倍のXMではポジションが本当に立ってしまいます。
すぐに反対売買してもスプレッド負けで約10万円損しますし、一気に逆の方向に持っていかれた際には、とんでもないことになります。
[chat face=”bull-image-150×150.png” name=”おくお” align=”left” border=”blue” bg=”blue” style=”maru”]実際、私はやらかしたことがあります(恥)[/chat]
まとめ:CFD必要証拠金はやってみないと覚えない
以上がCFD必要証拠金の計算方法になります。
コントラクトサイズなど初めて聞く単語が多く、1つ1つ解説を聞いていかないとわからない難しい領域になっていますね。
この辺はプロ仕様の情報がそのまま提供されており、XM側にももっとわかりやすい表示や計算の自動化、証拠金の視覚化などをやってほしいものですね。(私はサポートに要望を提出しているので協力お願いします)
基本となる計算方法さえ覚えてしまえば、後はコントラクトサイズや証拠金率を確認するだけなので、テンプレ化するまで慣れてしまえばこっちのものです。
後はデモ口座でよいので最小ロット取引を行い、1lotが一体どれくらいの金額の取引になるかを覚えてしまうのも良い方法です。体験に勝る学びはありませんからね。
CFD初心者の方に注意して欲しいのは、やはりJP225とUS30の取引金額が100倍違う点ですね。
下手に100lotのUS30を取引するとなると2億円以上の金額を動かすトレードになってしまうので、スプレッドだけで数万円が吹っ飛んでしまいます。
そのような間違いで無駄な損失をしないためにも是非CFD証拠金の計算方法を覚えておきましょう。下記のCFD銘柄情報ページには何度もお世話になります。
『XM公式CFD銘柄ページリンク』
[box04 title=”CFD取引のフローチャート”]
- XMのCFD取引は日本業者のそれより圧倒的によい
- CFDには現物と先物がある。その違いについて解説
- CFD証拠金計算方法を徹底解説【用語解説付き】(今ここ)
- XMで日経225CFD(JP225)を取引する知識と具体的方法
- XMでダウ平均(US30)取引する方法と注意点
- XMで原油(OIL)取引する方法【必要証拠金と注意点】
- XMで金(GOLD)取引する方法【必要証拠金と注意点】
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